もし停電したら…マンションの自動ドア、出られないかも?(#94)

もし停電したら…マンションの自動ドア、出られないかも?
実は、停電は「防犯」にも関係がある話なんです。
マンションの暮らしは、想像以上に“電気頼み”。
自動ドアやオートロック、インターフォン──
どれも電気が止まると動かなくなることがあります。
「もしもの時どうなるのか?」
停電時に確認しておきたい5つのポイントをまとめました。
💡最後に、管理会社などに聞くときのサンプル文面も作りました。
ぜひ最後までチェックして、活用してくださいね。
① 自動ドアやオートロックはどうなる?
停電すると、自動ドアが開かなくなる。(マンションによっては蓄電で動く場合も)
出入口が自動ドアだけだと、避難時に外へ出られないことも。
非常階段がどこにあるか、手動で開けられるかを確認しておきましょう。
そしてもうひとつ大切なのが、防犯面の意識です。
停電中はオートロックも作動しないため、手動で開けられる=外部からも入れてしまうということ。
暗くなっている共用部では特に注意が必要です。
「避難できること」と「安全を保つこと」――
どちらも意識しておきたいですね。

② インターフォンは使える?
停電中はインターフォンやカメラが作動せず、呼び出し音も鳴らない可能性が高いです。
宅配便が来ても気づけず、誰が来たのか確認もできません。
特に夜間などは、モニターが映らない=外の様子がわからないため、防犯面でも注意が必要です。
万一の時に備えて、管理会社や家族への連絡手段は、スマホの充電が切れても、すぐ連絡できるよう紙でも控えておくと安心です。

③ 停電しても水は出る?
マンションでは、地下や屋上にある貯水槽やタンクからポンプで水を送る仕組みになっていることが多いです。
このポンプは電気で動いているため、停電すると水が出なくなることがあります。
短い停電なら少しのあいだ水が出ることもありますが、長く続けば断水になる可能性が高くなります。
「電気が止まる=水も止まるかもしれない」
――そう考えておくと安心です。
④ 停電したらお湯は出る?
「ガスが通っていればお湯は出る」と思いがちですが、実は給湯器は“点火や操作”に電気を使っています。
停電になるとお湯が出ないことが多く、料理や洗い物、お風呂など、日常のあちこちで困る場面が出てきます。
たとえば冬の朝、冷たい水で顔を洗うのはツラいもの。
お風呂に入れない日が続くと、体調や気分にも影響します。
一部には「停電対応型」の給湯器もありますが、
多くのマンションではお湯が使えない前提で考えておくのが安心です。

⑤ トイレは流せる?
停電や断水のとき、マンションのトイレは使えないと思っておく方が安心です。
排水や自動洗浄など、意外と多くの部分が電気で動いているため、
電気が止まると流せない・排水できないことがあります。
無理に流してしまうと、下の階で汚水が逆流したり、配管が詰まったりしてしまうことも。想像以上に大きな被害につながることがあります。
いざというときのために、携帯トイレを準備しておくことが大切です。

管理会社・管理組合・大家さんに聞くときの例文
災害などで停電や断水が起きた場合、
この建物ではどのような動作になりますか?
1.自動ドアやオートロックは停電時に開きますか?
2.停電中でも水は出ますか?(給水・排水ポンプの有無)
3.インターフォンは停電中に使えますか?
4.給湯器(電気温水器・ガス給湯器)は使えますか?
5.トイレは停電・断水時にも流せますか?
防災の備えとして、事前に確認しておきたいと考えています。
ご確認をお願いいたします。
*賃貸の場合は管理会社または大家さんへ、分譲の場合は管理組合または管理会社(委託先)へ確認をしよう!
*メールなど記録が残るようにしておくとベストです。
「知っておく」ことも、防災のひとつ。
電気が止まるだけで日常は一変します。
「うちのマンションはどうなるのか?」
この5つを確認しておくだけで、もしもの時の安心感が変わります。
補足:戸建ての場合は?
戸建てだと、玄関は手動なので出入りには困りません。
でも、電気錠タイプのおうちは、停電中は鍵で開ける必要があります。
マンションと違って、水道が直接つながっていることが多いので、短時間の停電なら水が出る場合もあります。
ただし、地域全体の停電や断水が起きると、どのおうちでも水は止まってしまいます。
お湯やインターフォンはマンションと同じで、電気がないと使えません。
「電気が止まったら、何が動かなくなるか?」
一度イメージしておくだけでも、落ち着いて行動できます。
「知っておく」だけでも、立派な備え。
── 誰かの“きっかけ”になりますように。
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