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#13 災害時の本当のトイレ事情

<災害時の本当のトイレ事情>

災害時、避難所でのトイレ不足は深刻な問題です。
過去の大震災では、トイレが圧倒的に不足し衛生環境の悪化が深刻な健康問題を引き起こしました。
発災後は上下水道が壊れ、水洗トイレが使用不能になるケースが多く、その影響は計り知れません。
このような状況を踏まえ、自宅で簡易トイレを準備することの重要性が改めて強調されています。
携帯トイレや簡易トイレの備蓄、及び正しい使用方法の普及が、災害時の衛生環境を守る鍵となります。
災害は予期せぬ時に発生します。今一度、自宅でのトイレ準備を見直し、災害に備えましょう。

1. 災害時、仮設トイレは足りなくなります
東日本大震災時、「3日以内」に仮設トイレが被災地の避難所に行き渡った自治体はわずか34%でした。
1週間以上かかった自治体が約5割と、仮設トイレ設置までかなりの時間を要することがわかります。
仮設トイレが到着するまでの間、手づくり、素掘りのトイレなどを作り乗り切った避難所もありました。

2. 仮設トイレが足りなくなると何が起こる?
まずはトイレ環境の悪化です。臭い・汚い・暗い・怖い・寒い・男女共用・プライバシーがない・・・。
発災から数日間でトイレは排泄物の山になり、劣悪な衛生状態になることが予想されます。
また、仮設トイレが和式トイレであることも多く、要配慮者(高齢者や障がい者等)、女性、子供にとっては使用しにくい環境でもあります。
発災から6時間以内にトイレに行きたくなったという割合は約70%にも及ぶというアンケート結果も出ています。
排泄は我慢することができず、劣悪な環境下でも人々はトイレを利用せざるを得ないのが現実です。
 
衛生環境が悪化すると、次は健康被害が発生します。
*糞口感染・・・
手洗いをしないなどの不潔な行為により、腸管出血性大腸菌やウィルス等を含んだ便が指や手を介して口に入ることにより感染を引き起こします。
下痢や嘔吐により、感染拡大が止まらない状況になります。
*飲まない・食べないことによる体調不良
できるだけトイレに行きたくないという思いから、飲まず食わずで生活する方もいらっしゃいます。
それにより体力・免疫力が低下し、感染症を引き起こす原因となります。
トイレが足りなくなることで大きな健康被害が発生し、災害関連死にも繋がる一因にもなっています。
 
3. 各自治体の取り組みは?
内閣府では、各自治体に対し過去の災害における仮設トイレの設置状況や、国連等における基準を踏まえ
 
 ・災害発生当初は、避難者約50人当たり1基
 ・その後、避難が長期化する場合には、約20人当たり1基 
・トイレの平均的な使用回数は、1日5回 
を一つの目安として備蓄や災害用トイレの確保計画を作成することを推奨しています。
マンホールトイレの設置や、災害用のトイレトレーラーなど、各自治体で整備を進めている部分もありますが災害時のトイレが「不足する恐れがある」としている自治体はおよそ4割にも上り自治体の備蓄分だけでは限界があると見られています。

4. 私たちにできること
トイレが必要になるタイミングは、発災後すぐ〜約6時間以内です。
思った以上に早いですよね。その時、停電や断水でトイレが使えなかったらどうすればいいでしょうか。
もちろん、命を守ることが最優先ですが、もし無事な環境にいるのであれば自分の排泄をどうするのか考えてみてください。
まず有効なのは携帯トイレの備蓄です。
凝固剤で排泄物を固めるタイプがお勧めです。仮設トイレが設置され始めるであろう1週間程度、まずは携帯トイレを使用してください。

5. まとめ:当店 ikkakeの役割について
ikkakeは、日本の災害時におけるこのような状況をなんとか変えたい、という想いでこのオンラインストアを開店しました。
携帯トイレの備蓄率は今だに22%程度。
もしもの時に、少しでも快適なトイレ生活を送っていただくために、
劣悪な環境による災害関連死を少しでも減らすために尽力していきます。
ぜひオンラインストアにもお立ち寄りください。

引用資料:内閣府 避難所におけるトイレの確保・管理ガイドライン
https://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/pdf/1604hinanjo_toilet_guideline.pdf

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